令和3年10月13日の厚労省の会議[1]を経て、つい先日、10月26日にも福祉新聞[2]等の業界新聞をはじめ、全国ニュースになっていました。
2類型になり、何が変わるのか?現在放課後等デイサービスをご利用されている方は気になることもあると思います。
事業所の変化としては、これまで一律であった放課後等デイサービスの申請が2種類となっなります。毎年と言っていいほど変わっていた1人1日あたりの単価が、来年度以降は細かくなってくると見込まれます。
ここで福祉事業所の名前について考えます。福祉事業所の名前については、様々あり、「放課後等デイサービス」「就労移行支援」などの指定事業名を名前や名前等と一緒に掲示して明確に分かるようにしている機関から「〇〇センター」等のみとして、「放課後等デイサービス」や「就労移行支援」どころか、何の事業を行っているのか名前だけでは判断できない所も多々あります[3]。
例えば「〇〇就労センター」という事業所に電話したら作業所みたいだったと言う事もあり、調べればすぐに分かる事にはなりますが、中身が分かりにくいという意見も多々聴かれます。ふらっぷの有志が行う「就労相談支援センター」も「どんな福祉事業所?」等、指定福祉サービス事業ではありませんが、ご質問をいただくこともあります。
話を戻します。
では、放課後等デイサービスを2類型に分ける意味は何がありますでしょうか?
介護保険でも「通所介護(デイサービス)」という指定事業があり、「リハビリ特化型」「ゲームしながら学ぶ」「頭の体操」「スポーツ特化」等様々な専門性のあるような名前が複数存在していますが、一部団体等では、「有資格者がいない」「専門性が見られない」「トラブルがある」などのケースが見られるという話題もあります。多くの特化型は、機能訓練指導員等の専門員や有資格者がみえたり、個別機能訓練加算、生活機能向上連携加算等の算定要件を満たすような体制となり、特化している事が明かっくになっていますが、そうでないところも少なからず見られる場合もあります。
放課後等デイサービスにおいても、様々な特徴ある事業所があります。そのため、子供や家族のニーズにより、サービスが「選べる」という点等ではとても柔軟性もあり、選択性も多く、幅広い世代ごとに応じた必要とされるサービスが事業所毎に提供される様子が見られます。
有資格者においても、いるに越したことがないのははもちろんですが、それが全てではなく、経験や社会性、人間性等が福祉サービス事業所に求められる大事な事の一つということは言うまでもなくありません。
また、総合的な発達支援、特定プログラムに特化した支援等、支援内容・提供時間も様々となり、中には 学習塾や習い事に類似した支援も見られます。しかし、放課後等デイサービスには、介護保険のような「特化している」という事を示す加算や算定が現状ではありません。[7]しかし、塾のようなものも存在し、一般的な習い事とほとんど変わらない支援を行っていると見られるものも事例としてあり、障害児の発達支援として必ずしも相応しくないと考えられるものもあります。「8」
その反面、自身の経験やノウハウを活かすことはできるものの、それのみに頼ってしまうことや専門性やスキルの習得のための自己研鑽が十分でないと言える機関も事実として存在します。
春日井市では、30万人以上の人口となりますが[5]、人口比率/18歳未満の障害者手帳取得者(約1,070人/2020.2現在)「4」に対して、児童通所系事業所(92か所)数が比較的多い地域と感じます[6]。※市外の利用者、事業者は考慮せず。
春日井市、小牧市、名古屋市等近郊にも特徴的な事業所が数多くありますが、全ての事業所が「専門性あり」となるとは考えづらいです。
今後、2類型に分かれた事でどのような状態になっていくのかは分かませんが、少しでも地域全体が良くなり、「選ばなければならない」ではなく、好きなところを「選ぶ」事で希望のサービスを受ける事ができるように、良い変化となればと思います。
尚、放課後等デイサービスの他、共同生活援助(グループホーム)についても、東京都の通貨型をモデルとして、
入居期限のある「通過型」が新類型としていくようです。
法律、制度、常に確認が必要と言っても過言ではないくらいと考えています。
気になる方はお気軽にご質問下さい。
[1]障害児通所支援の在り方に関する検討会-厚生労働省
[2]障害児が通う放課後等デイサービスは2類型へ厚労省方針-福祉新聞
[3], [6]障害福祉サービス事業所検索-WAM NET
[4]第5次春日井市障がい者総合福祉計画
[5]人口-春日井市公式ホームページ
「6」放課後等デイサービスに係る報酬・基準について
「7」令和3年度介護報酬改定の主な事項について
「8」障害児通所支援について
「9」社会保障審議会障害者部会(第121回)